シンガポールの全長5.1kmのストリートサーキットは、シーズン中でも最も低速なサーキットのひとつであるように見える。各チームは高いダウンフォースをつけたクルマを持ち込むものと見られ、ラップタイムは1分45秒前後となると予想されている。
未知のサーキットでのレースを迎えるにあたり、各チームはコンピュータシミュレーションを行ってきており、理想的なセットアップについては大体の検討をつけている。しかし実際には、金曜日の午前中に実際にコースでクルマを走らせるまでは、このサーキットで何が求められるかは本当には分からないだろう。
タイヤ
モナコと同じように、シンガポールの新しいストリートサーキットも、グリップレベルは低いものと思われる。そのためブリヂストンは今回、モナコ、ブダペスト、ヴァレンシアと同じ組み合わせ、つまりソフトタイヤとスーパーソフトタイヤを持ち込むことにしている。週末の最初のうちはまだ路面ができ上がっていないと予想されるが、このタイヤのおかげで十分なグリップが得られる。しかし、他の臨時サーキットと同様に、週末が進んで路面ができ上がってくるにつれて、グリップレベルは上っていくだろう。
エアロダイナミクス
シンガポールは、モナコに次いでシーズン中2番目に低速のサーキットとなるだろう。そのため各チームは、ブレキング時にクルマが十分に安定するように、そしてコーナーの脱出でクルマをしっかり接地させて最大のトラクションを得て、その後いい加速ができるように、高いダウンフォースのパッケージを用意してくるだろう。
ブレーキ
シミュレーションでは、このサーキットはブレーキへの負荷が大きく、タイヤの摩耗はメルボルンと同程度だと考えられている。このサーキットの要求が厳しいのは、ブレーキングが激しいからではなく、ほとんど休みなく頻繁にブレーキを使わなければならないからである。そのためには、効率的にブレーキを冷却する必要がある。
サスペンション
新しいサーキットでレースをする場合、最も難しいことの一つがサスペンションのセットアップを予想することである。しかし、低速コーナーの割合が多いストリートサーキットはどれも、メカニカルグリップがあることが重要となる。各チームは、低速コーナーからクリーンにうまく脱出できるような柔軟なサスペンションと、バンプやキャンバー角のある路面でも走れるクルマをドライバーに提供するために懸命の作業をするのである。
エンジンとギアボックス
ストリートサーキットは、全開率が低いため、エンジンにはあまり負担がかからない。しかし、それでも非常にアクセルのオン・オフが激しいため、やはりエンジンには負担がかかる。加速を最適化し、低速でエンジンを最大限に利用するために、非常に値の近いギアレシオがここでは使われる。一方エンジンチームはエンジンが低回転数で十分なトルクがあり、早めにスロットルが活用できるよう、マッピングの調整を行う。
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