
2000年のオーストラリアGPは、ミハエル・シューマッハがフェラーリに勝利をもたらしたレースだったが、同時に20歳のイギリス人が、ウィリアムズチームからデビューし、エンジントラブルでリタイアするまで印象的な走りを見せたレースでもあった。10年目のF1シーズンで、ジェンソン・バトンはワールドチャンピオンとなる。
170戦を戦って、ジェンソン・バトンは、多くのレースドライバーが夢見るが、数少ない選ばれた者しか実現できない生涯の夢を達成した。ウィリアムズからベネトン、ルノー、BARそしてホンダへと渡り歩き、バトンとチーム全体がF1で全てを失う恐れがある時になって初めて、ついに夢が実現したのである。
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2008年12月、ホンダはF1からの撤退を発表した。ブラックリーのチーム本拠地はにわかにパニックとなった。3月にはグリッドにつけるのだろうか?買手は早く見つかるのだろうか?そもそも買手は見つかるのだろうか?従業員の頭を駆け巡ったのはこの3つの疑問だったが、チームはBGP001の開発を続けた。奇跡的に今年の両タイトルを決めたそのクルマである。
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ロス・ブラウンが指揮を執り、ホンダから多額の資金を受け、二人の経験豊富なドライバーがコックピットに座って、F1ファンでない人はブラウンGPの最初のシーズンは常に磐石だったと思うだろう。 しかし熱心なファンでさえ、チームの首脳陣によって使い古された黒の作業着が、メルボルンで行われる開幕戦オーストラリアGPの前の週に買い取られたことに改めて気付かされたに違いない。
バトンに関して言えば、2000年にウィリアムズで鮮烈なデビューを飾り将来を有望視されたが、2001年にベネトンで、速さのないクルマに悩まされ悲惨なシーズンを過ごた。2002年、ルノーに買収されたチームは前途有望に思われた。バトンもヤルノ・トゥルーリと並んで確かな輝きを見せた。しかし、フェルナンド・アロンソを昇格させるために、チームボスで当時のマネージャーだったフラビオ・ブリアトーレに、シーズンが終わると解雇された。再びキャリア後退となった。
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2003年、デビッド・リチャーズがバトンに助け舟を出した。6年後の2009年にバトンがブラウンでレースをするきっかけとなる。バトンはBARに加入し、群を抜いたチャンピオンのチームメイト、ジャック・ヴィルヌーヴに勝り、2004年にはチームのエースとなった。2004年はミハエル・シューマッハとルーベンス・バリチェロの強いフェラーリペアが、シーズンを席巻した年である。
しかし、2004年は、バトンが翌年にウィリアムズへ移籍すると発表して、チームを惑わせたかに見えた年としも思い起こされるだろう。その後契約承認委員会に移籍を阻まれた。
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2006年にウィリアムズに移籍する契約を無効にし、バトンは2005年BARに残留したいと発表し再び皆を驚かせた。続くシーズンで、その判断は誤りだったかに思われた。2006年は、最初の期待どおりとなり、ハンガリーで初優勝を果たし、シーズン中盤までの落ち込みを終わらせ、シーズン最後の3戦はとてもコンペティティブだった。2007年、2008年はただレースに出ているだけで、12月にホンダから出されたニュースはさらに辛いものだった。
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2009年を簡単に言えば、世界中の人々は、シーズン前のバルセロナのテストで、白いクルマの速さに驚かされ、ブラウンの2台がオーストラリアでフロントロウを独占し、1−2フィニッシュを果たすと、驚きでその場に釘付けになってしまった。それからバトンは、土砂降りで中断となったマレーシアGPで、グリッド上でコックピットに座っている間にレースに勝った最初のドライバーとなった。
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レッドブルの挑戦は中国で始まるが、レッドブルの勝利は、しばらくの間バトンやブラウンにとっては、まぐれのように思われた。続く4戦のバーレーン、スペイン、モナコ、トルコで圧倒的な勝利を収めたからだ。しかし、7月のシルバーストン以降、イタリアで1度2位になったことを除いて、バトンは中段に埋もれた。しかし、ライバル達に一貫性がなく、バリチェロやヴェッテル、マーク・ウェーバーが勝利を奪い合い、前チャンピオンのハミルトンやライコネンの勝利も割り込んできたため、リードを保つことができた。
2009年のシーズンは、チャンピオンが最もポイントを取り、優勝回数も一番多いとはいえ、力強くスタートし、徐々に勢いがなくなったように思われる。バトンは今のところ、10年前のミカ・ハッキネン以来の、最も少ないポイント獲得チャンピオンとなっている。17戦が終わるアブダビでも変わらないことは、ジェンソン・バトンがワールドチャンピオンであり、40年ぶり2回目の連続イギリス人チャンピオンだということである。
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